「クラシックギターの世界」も私が子供の頃と比べると(ここ30年ほどの中で)ずいぶんと 様変わりしてきた。 私がギターを始めた1970年代から90年代くらいまではまさに“巨匠の時代”だったと言っ…続きを読む
ソロとアンサンブル(その2)
アンサンブルによる演奏の方が聴き手にとって“楽曲そのもの”を意識しやすい。 ソロ演奏だと演奏家個人の“パーソナリティー”を味わう要素が強まる気がする。 よく言われることだが「人間…続きを読む
ソロとアンサンブル(その1)
「クラシックギター界」の特殊性はたくさん挙げる事が出来るが、そのひとつが敢えて 言うならば“ソロ演奏中心主義”の伝統である。 世の大概のギター教室は、生徒さんにまず「ソロ演奏の能力」を高めても…続きを読む
東京ギターと地方ギター
先日キース・ジャレット・トリオのコンサートを聴きに行った東京で、かれこれ二十年来の友人であるギタリスト、鈴木大介くんと久しぶりにゆっくり話が出来た。 ここ数年彼は大変忙しい身なので、このような機会は私にとってありがたい時…続きを読む
山田岳ギターリサイタルを聴いて
五月六日、福岡市内にあるリノベーションミュージアム冷泉荘にて 関東在住のギタリスト山田岳によるギターリサイタルが行なわれ足を運んだ。 山田さんは1981年のお生まれだから私とは十…続きを読む
外国人として
ギター専門誌「現代ギター」5月号のパブロ・マルケス来日インタビューを読んでいて、 東京在住のアルゼンチン人ギタリスト、レオナルド・ブラーヴォの言葉が引き合いに出さ れており私の目を引いた。 どういった文脈で…続きを読む
作曲と演奏に関する覚え書
「作曲は一つのことであって、演奏はまた別の一つのこと、聴くということもまた別の一つのこと」 (ジョン・ケージ) 「演奏の創造的行為ということと作曲の創造的行為というのは全然別のことだという気もずいぶんするん…続きを読む
音楽のための音楽(好き嫌いについて)
日ごろの活動を通じて私が接する音楽は、時代も国もスタイルも様々である。 ある時はスペイン音楽、ある時はバロックや古典音楽を弾いていたかと思えば、次の瞬間 には南米の民族音楽を必死…続きを読む
印象的な話
武満徹との対談の中でキース・ジャレットが言っていた。 「ほとんどの人たちは、よくパーソナリティこそ人の中の一番中心にある、 それ以上近づけないものとしてとらえているのだけれども、大事なものはす…続きを読む
コンサートの主役
今から十年近く前になるだろうか、、、。 「胎教コンサート」のお仕事を、ある事務所から戴いた事があった。 福岡市内にあるいくつかの産婦人科をコンサートで回る、という 企画である。 “胎教”と銘打ってあるから、お客様は当然「…続きを読む