「練習のポイント」シリーズも今回で最終回である。
前回は「通し練習」の意義、そして取り組みの心得のようなことについて触れたのだが、要は
「通し練習」において最も重要なのは“緊張感”なのだ。
「そんなこと言ったって家で練習する時は緊張なんてしないもん」と思われる方の為に、私は
過去のブログで“家で緊張感を作り出す方法”について触れていることをお知らせしておく。
(ご興味ある方は2013年9月25日投稿記事「季節的(?)な話題」をご参照の
ほど、、、。)
レッスンに来られてわたしの前で演奏された後「いやあ~、やっぱりセンセーの前で弾くと緊張
しますね~。家ではもっと弾けるんですけど、、、。」とおっしゃる生徒さんも結構いる。
おそらくそれは真実だろう。
だがここでちょっと考えて欲しい。
その人が思っている“弾けてる状態”とは、そのひとにとってその日の(ウォーミングアップ
無しの)一発目の演奏のことをさしているのだろうか?それとも何十分も指慣らしした後
リラックスして臨んだ「通し練習」三回目の演奏のことをさしているのだろうか?
「暗譜に対する不安」というものもある。
具体的に言うと、自分が演奏中ど忘れしないか、、、というものである。
わたしも今まで数えきれないほどやってきた、、、(遠い眼)。
わたしの場合“ど忘れ”のパターンは決まっている。
それは練習時に指の運動の記憶(マッスルメモリー)のみで弾いていた箇所を、本番演奏中に
瞬間的に疑ったり、迷って考えたときに起こるのだ。
それを防止する為には、(日頃の練習の時から)弾いている最中せめてメロディーだけでも階名
(ドレミ)で歌うこと。
“マッスルメモリー”は非常に儚いものである、と同時に不思議なものである。
依存して身を委ねきってしまうと「身体的な記憶」というものはスルリと逃げて行ってしまう。
依存せず考えないようにする(いわゆる無視を決め込む)と「身体的記憶」というものは向こう
からやってきて助けてくれるものなのである。
つまり決して当てにしてはいけない、、、。
「練習のポイント」全体を総括すると、“部分練習”の時に必要なのは理系的感性であり、
“通し練習”の時に必要なのは文系的感性であると個人的には思えてくる。
「ミスをしやすい箇所」には必ず原因があり、自分の動きを冷静に観察しそれらをひとつずつ
丁寧に取り除いてゆく作業が必要だ。
だが一旦「通し練習」に入ったらそれらの技術や情報はすべて考えないようにし、それよりも
楽曲の展開してゆくさまや流れを“遠くからぼんやりと見ている感じ”(いわゆるソフトアイ)で
演奏できるのが理想だと思う。
練習においてはいわば“近い視点”と“遠い視点”の使い分けが大切だとも言える。
今まで述べてきたことは個人的意見であり、「他のすばらしい考え方」が世の中にはたくさん
存在しているはずなので、それについては皆さんと共に今後触れていけたら、と思って
いる。今回はわたしの経験から導き出された(私にとってウソのない)ことのみをお話してきた
つもりだ。
ただもちろん“人前で演奏すること”だけが「音楽のたのしみ」ではない。ギターを通じた様々な
「音楽とのかかわり方」があるはずで、生徒さんおひとりおひとりのご要望に合わせた
“楽しみ方”をこれからも全力で応援してゆきたいと思っている。
最後になるが“発表の結果”そのものが重要ではなく、発表に向けて取り組む過程で
「如何に上達したか」「如何に“意識”が向上したか」
を実感していただくために、こちらとしては“発表会”を企画してるつもりである。
これまでさんざん脅しておいて「なにをいまさら」と石を投げられそうではあるが、当日の演奏
の結果そのものはどうでもいいのである。
それではみなさん
“さばらっ”(最後までもとネタがわからなかった平成生まれの方々、ゴメン、、、)
(おわり)
練習のポイント(その4)
カテゴリー: |
---|
グワシ の まことちゃんです(^ ^)
そうです、そうです!さすが吹原さん、、、。
わたし小学生の頃相当練習しました。
ぐわしっ!
イブイブに向けてポイント1-4を踏まえ日々励んでいます。
まだまだだと思ってましたがあっと言う間ですね^^;
宜しくお願いします。
ぐわしっ!!
おおっ!昭和を生き抜いた皆様からぞくぞくと、、、って食いついてくるポイントはみんなそこかいっ!
ぐわしっ!!
先日、トリオ・Cargadoの初演(笑)終了いたしました。
部分練習でご指導いただいた部分が、自分的には少しは身についていたか?
ということがありました。
(といっても、自分の出している音が未だに把握できません←把握できる術はあるのでしょうか?)
ソロの演奏は、やはり、指の記憶にたよってしまっている部分が、もやもやーとなってしまいました。
今後、改善していきたいと思います、、、、、、、。
(一応やっておきます)
ぐわしっ!!
Cargado 無事デビューおめでとうございます!
ツアーは始まったばかり、、、お楽しみはこれからですね(笑)。
緊張と解放を共有できるメンバーがいるということは何と素晴らしいことでしょう。
では、ぐわしっ!