本来 不文律に属することであるが 話題にのぼる機会がなければ 知らないまま年月を経てしまうことも多い。”知らない”というそのこと自体に罪はない。だがその現場で口にするのをこちらとしては遠慮してしまう場合も結構あるものだ。このたびはそういった内容のことに触れるのだが、もちろんすべてのギター教室の講師が私のように考えているわけではないことは始めにお断りしておく。現在に至るまで三十年以上に渡りプロ活動してきたわたくし”いち個人”の見解に過ぎない。
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【やる気は自分で勝手に上げろ】
別に上がらないものを無理に上げろとは言わない。時には下がることも普通にあるだろう。だがそれを教室にきてわざわざ講師に伝える必要はない。伝えて講師にどうしろというのだ?
個人的には若い男性に特に多いイメージだが
「いや~最近モチベーションが上がらなくて・・・」
というセリフを聞くことがある。だがそれを講師に伝えることで講師のモチベーションが下がるということを想像できないのかな?
そもそも私というおじさんは”モチベーション”というかっこいい言葉で言われるのがきらいだ。要はシンプルに「やる気が出ない」ということだろう。それ自体は自然なことだと思うし、ギターと自分の向き合い方をとらえ直す とてもいいチャンスだと思う。
ちなみにうちは義務教育やってるわけでもないし あくまで個人塾であるので 《やる気のある人をバックアップする》そのための責任はなんぼでも負うのだが、《やる気のない人にやる気を出させる》のは、うちの仕事ではないことをご理解いただきたい。
さきほども言ったように「やる気が出ない」のは、こちらとしては一向にかまわないし、言われなくとも生徒さんを見ていればそんなことくらいすぐわかるのである。ちなみにその状態のことを先日坂場氏は「死んだ魚のような目」と表現していた(笑)。
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脳の「側坐核」が活動するとやる気が出るのですが、側坐核は、何かをやりはじめないと活動しないので。例えば、朝、眠いのに起きなきゃいけない。横になったらいつまで経っても眠いんです。体のスイッチが入ったら、脳は追随する。だから、まず起きる。そうすると目が覚める。そういうことで、面倒なことが楽になる。けっきょく、身体しかスイッチはない。
~ 『脳の気持ちになって考えてみてください』より (池谷裕二) ~
2025.10.14.