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緊張の正体(その2)

 

知り合いのミュージシャンが本を出していて、その中で《緊張の緩和》について触れていた。

彼曰く、ゲームをプレイしていてミスする時は、人前で演奏してミスをする時ほどは傷つかないで済む。それは何故かというと、ゲームの場合、自分ではない別のキャラが《自分の代理としてやってくれている》という感覚があるから。そうすると例えミスをしても、自分の人格を自ら攻撃してしまわないで済む。

この手法を”メタ認知”と言うそうで、ステージに上がっている自分を自分ではなく別な名前で呼ぶ、あるいは自分とは別の人格として切り離す、ということらしい。これってつまりは矢沢永吉氏がインタビューで「俺はいいんだけどヤザワはなんて言うかな・・・」みたいな感じか?

これでうまくいく人もいるらしいので試してみるとよいかもしれない。そう、ひとによってはうまくいくだろう。ちなみにわたしは無理だった。ステージ上の自分にニックネームをつけ、「ステージ上のことはヤツがやってくれる。ヤツに任せよう。」と日常はそれでよかったのだが、当日には一杯いっぱいで、ヤツの存在すら忘れていた(笑)。

でもこれっていわゆる客観視じゃないの?

と思われる方も当然いるだろう。ちなみにわたしはそう捉えてはいない。”メタ認知”という手法はあくまで《他者の視線が向けられているステージ上の自分》と《実際の自分の人格》を切り離す試みであり、客観視することが目的ではない気がする。

 

「場の空間の中での”自分”」を感じることなく、我を忘れて音の中に没頭してゆく

 

(つづく)

 

2025.8.27.

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“緊張の正体(その2)” への2件のフィードバック

  1. Y より:

    『そうすると例えミスをしても、自分の人格を自ら攻撃してしまわないで済む。』…
    『《実際の自分の人格》を切り離す試みであり』…

    〈自分〉ではなく、では済まず?、
    〈…の人格〉とあるのがみそでしょうか。
    事のシリアスさというか、傷つく理由を物語っている気のしました。

    • 松下隆二 より:

      Yさま
       
      気をつかう人間ほどマイペースが難しく
      マイペースを保つには自分なりの哲学めいたものか
      素朴な元気のようなものが必要だと感じます

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