唐人町ギター教室では、楽譜が読めない初心者の方からプロを目指している上級者まで、現役プロミュージシャンが丁寧に指導致します

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Desperate ones

 

編曲(アレンジ)は、20代の頃からいろいろ試していた。

はじめはアンサンブルの伴奏パートを必要からやっていたが、私にとってアレンジの一番の楽しみは、自分だけの演奏レパートリーを開拓できることであった。ギタリストの場合、出版譜だけに頼っていては、レパートリーはすぐにネタ切れになってしまう。しかも自分と違う演奏技術を持った編曲者によるアレンジは、手に馴染むのに時間がかかるものである。

今から22~23年前、友人がやっていたスコットランド・パブで、生演奏をさせていただいてた時期がある。既存のソロ・レパートリーを弾く一方で、ソロ・ギター用にアレンジしたものを、折に触れて試していた。人前で実演しながら、お客さんの反応を見つつ修正を加えたりした。

それらのレパートリーの中から映画音楽、ミュージカル音楽だけをまとめて、一枚のCDにした。私にとって初めてのギター・ソロCD。録音を終えた直後、生まれて初めての入院。聴神経腫瘍で13時間に渡る手術。退院した時から現在まで左耳の聴力は無い。入院中の一ヵ月のあいだに、CDは出来ていた。

片耳での生活に慣れるのは早かった。演奏にもそこまで支障はない。ただ両耳のように音響を空間的に感じることはできない。目を閉じて音を聞いても、大きい小さいしかなく、そこに広さ狭さを感じることはできない。

実演に関しては、ジストニア症状のほうが何十倍もやっかいだ。当時のアレンジをそのまま弾くことは無理だが、今できる技術にリアレンジすることが出来るのが、編曲のいいところだろう。

 

 

2025.4.17.

 

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“Desperate ones” への2件のフィードバック

  1. 田村 幸一 より:

    松下先生お久しぶりです。若い頃先生に習っていた田村です。今理学療法士をしていて就職活動中です。今の先生が弾かれた演奏を就活の帰り車を停めて聴きました。レッスンボックスで目の前でお聴きしているようでした。懐かしい曲、ありがとうございます。

    • 松下隆二 より:

      田村 幸一さま

      うわー、おひさしぶりです。コメントありがとうございます。
      お元気でご活躍でなによりです。
       
      昨日もコンサートで田村さんの頃の生徒さんが聴きに来てくださいました。
      さらにその前々日には香椎のヨシダ楽器の店員さんから「先日むかしの生徒さんという方が訪ねてみえられました」と
      お話をうかがいました。
      皆さん元気にされてあって、こうしてお言葉をいただけるのは、なんだかとてもうれしいです。
       
      理学療法士ですか。
      からだって本当に当たり前に動いているのが不思議ですね。
      当たり前にできなくなってから痛感します。
      いいお仕事がんばってください!

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