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てとら ~色を奏でる~

 

現在ジストニアを理由にコンサート活動をやすんでいる。

巨匠達からの数々のおさそいも涙をのんでことわってきた私。

そんな私がなぜ?、、、と思われるかもしれない。

 

おそらくうちの年内主催行事としては最後になる10月9日のコンサート。

事の発端は、福岡市内でギタリストとして活動している縦石佳久氏。

彼とピアニスト村田陽子さんの共同プロデュースで10月10日、月夜の野外コンサートを企画&開催されるが、なんと「もうすでに松下さんの名前も入ってます」という企画書をもって依頼してきたのだ。

はじめは「乱暴なことしやがる」と思ったのだが、ジストニアで活動自粛している私を元気づけようという彼なりのやさしい気遣いを感じたので、ありがたくお受けし、今の自分の状況で最善を尽くすことにした。

あとひとりメンバーが必要だと言うので、姫路在住の山田賢さんを推したら、彼もふたつ返事だった。

 

山田賢は私の周辺ではちょっといないタイプの素敵なギタリストである。

いや、ギタリストというよりは音楽家と言った方がいいかもしれない。

ヴァイオリンやチェロといった”弦楽器類”としてギターを扱うよりは、自身のルーツであるピアノのような”ドットを散りばめた音響世界”でアプローチするが、ピアノほど近代テクノロジーの世界には行かない。

彼の自作曲は、基本的にすき間のある音空間、現代的な響きでありながら、同時に土や水の香りを感じられるのが唯一無二の魅力である。

大学時代を九州で過ごしたあと、出身地の姫路に帰ってからは、地元出の哲学者、詩人、画家などの活動に目を向け、その作風を益々深化させている。それは彼のストイックさからではなく、あくまで彼自身の好奇心が発端になっているのが伝わってくるから、山田賢の音世界は、厳しいストイックさは顔を出すことはなく、あくまでもやさしくあたたかく響く。彼の演奏に女性ファンが多いのもうなずける。

 

以上が10月10日のお月見コンサートの前日9日お昼に、私の主催でコンサートをやることにした経緯。

コンサート・タイトルは、山田さん自身が付けた ”てとら” 

山田賢と縦石さんと私の3人で繰り広げるちょっと不思議な和のギター世界、、、

会場は千早なみきスクエア【大練習室】。

皆様のご来場を心よりお待ちしています。

 

2022.09.16.

 

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“てとら ~色を奏でる~” への2件のフィードバック

  1. S.Hongo より:

    山田賢さんの卒業コンサート、【ato】から何年たちましたでしょうか。

    時間を経て、どんな形の音をみせてくださるか、わくわくします。
    山田さんの音楽に惹かれるものとして、今回のコンサート、うれしいです。
    (なぜに楽曲に惹かれるか、このブログを拝読して、今、自分で理解できました)

    てとら、雰囲気のあるタイトルですね。

    三人のギタリスト、三本のギター。

    四番目があるのかしら、など考えながら、当日を心待ちにいたしております!

    • 松下隆二 より:

      S.Hongoさま

      コメントありがとうございます。
      今回宣伝が出遅れてる中、真っ先の御予約、感謝しております。
      あとは私がしっかり弾きさえすれば、いいコンサートになるでしょう(笑)。

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