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小澤敏也追悼 ピカイア大セッション

 
去る二月二日(日)東京を代表するジャズの老舗「新宿ピットイン」にてピカイア・パンデイロ・スペシャルのリーダーであり、トランペッターである渡辺隆雄氏主導による“小澤敏也追悼/ピカイア大セッション”が開催された。
私も客席から小澤さんを見送るべく会場に足を運ばせてもらったので非常に簡単にではあるが、ここにレポートさせていただく。
 
この日の出演メンバーは
渡辺隆雄 tp
青木タイセイ tb
後藤篤 tb
臼井康浩 g
水谷浩章 b
本田珠也 ds
岡部洋一 per
生前小澤さんと親交の深かった、現在“東京音楽シーン”の第一線でご活躍のつわものばかり。全体はツー・ステージで構成されており、前半はピカイアのオリジナル曲を中心に、後半はミルトン・ナシメントのカヴァー等も披露され、なんとアンコールはゲストに美人パーカッション奏者も加え、総勢八名でブリジット・フォンテーヌの“ラジオのように”をやるというセンスの良さ!そして各メンバー個々の演奏力の高さ!そして何よりも演奏者全員がステージ上に“小澤敏也の魂”を感じながら音を紡ぎ出しているのが伝わってくるその精神性の高さ!
満場の客席も熱く盛り上がり、あの小澤敏也の追悼コンサートにふさわしい夜になった。
 
ステージでは曲間ごとメンバーひとりひとりにマイクが回され、それぞれが小澤さんの思い出やエピソードを披露した。
渡辺氏が「今回のコンサートは準備期間も短く、この日にこれだけの素晴らしいミュージシャン達が集まれたということは(全員の超多忙なスケジュールから考えても)奇跡に近い。小澤が結び付けてくれたんだと思う。」という内容のことをおっしゃっていたのが印象的だった。
渡辺氏がアンコール演奏後あらためて各メンバーを紹介し、最後に「パーカッション、小澤敏也!」の一声を放ち、三時間にわたるコンサートは幕を下ろした。
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翌日の朝、南千住のホテルをチェックアウトした私は、その足で小澤家の墓がある田無の総持寺へと向かった。前日に知人からお墓の場所をうかがっていたおかげで、広大な墓地をさまようことなく無事たどり着く事が出来た。
お墓の前にはきれいな花、そして甘いものが大好物だった小澤さんの為に誰かがお供えした“おしるこドリンク”が一缶、、、。墓石横の墓誌に刻まれていた戒名は“恵音敏達居士”。ひざまずき手を合わせ終えると、なんだか少しだけ小澤さんと話せたような気がした。
 
2014.2.4.
 

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