唐人町ギター教室では、楽譜が読めない初心者の方からプロを目指している上級者まで、現役プロミュージシャンが丁寧に指導致します

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練習のポイント(その1)

 
う~ん、今回なかなか“ギター教室”っぽいタイトルだネエ、、、。
 
まあ実際ギター教室だし、たまにはいいじゃないですか。生徒さんにとっての実用的な話も
出来ますよ、というところも先生としては一応見せておきたいし、、、。
 
 
ちなみになぜ今回この話かといいますと、来たる十二月二十三日(火・祝)わが唐人町ギター教
室の年に一度の発表会が開催されるのであります(午前十時~唐人町商店街内「甘棠館show
劇場」)。
日が近づいてくるにつれ、生徒さん達の表情にも真剣味が増してきて、いや~、やっぱりいいで
すね、発表会は、、、。
 
というわけで出演する生徒さんは非常に真剣モードなので、家で練習する時のポイント(私が
重要だと思うこと)をいくつかまとめておきたいと思います。
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《練習を「通し練習」と「部分練習」に分ける》
 
まずはやはりこれでしょう。
「通し練習」はいわばステージに居るのと全く同じ気分で弾きたいので、仮に途中何があっても
(演奏中電話が鳴っても、鍋を火にかけたままだったのを思い出しても、孫が部屋に入ってきて
大切なツボに手をかけても、、、)演奏を止めてはいけません。
それに対して「部分練習」は、ある弾けない箇所およびきちんと発音が出来ない箇所を確実に
弾く方法を見つけ、それを反復して“弾けてる感”をカラダに沁み込ませるのが目的の練習です。
ところがこの「通し練習」の途中で部分練習をやったり、「部分練習」なのに正確な技術が完成
および定着する前に他の箇所の練習に移行してしまう生徒さんの何と多いことか!
 
 
ただプロと一般愛好家では、その練習にかける時間の配分に意識のずれがあるのは仕方のない
ことなので、ご参考までに「私の場合」をお知らせいたします。
 
 
仮にその日ギターを練習できる時間が三十分確保できるとしましょう。つまり三十分の練習時間
で最も効率よく上達するためには、その曲の演奏時間が仮に3分の場合、6分間の「通し練習」
(つまり通し演奏は二回)そしてそれ以外の24分間はすべて「部分練習」に当ててください。
 
 
「部分練習」のやり方について述べたいと思います。
楽譜を見て、まずはじめに自分が
“弾けてない”
と思うところにシルシを付けることから始めましょう(お星様マークでもハートでも何でも構い
ません)。
その“弾けてないエリア”が狭ければ狭いほど「問題解決は近い」と思ってください。
例えば「なんかここの小節付近が苦手、、、」という意識より「この拍が苦手」さらに
「この瞬間が苦手」とポイントを絞り込めた方がより問題解決に近いと言えるでしょう。
 
 
“部分練習”最大のコツは、うまくいく方法を見つけたらそれをしっかりと“言語化”すること。
 
「この和音を押さえるときは低音弦を先に狙う」「ポジション移動の際、1の指を滑らせる」
「次の小節に入る前にp(右手親指)を5弦にのせておく」などといったふうに、、、。
 
 
「部分練習」最大のコツ、パート・ツー(笑)は、演奏を“指の運動”に委ねきってしまうのでは
なく、“意識が先行”し指がそれをなぞること。
つまりどういうことかと言うと、ミスをしやすい箇所に演奏がさしかかる前に、あらかじめ言語
化した「解決の為のキーワード」を自分のからだに飛ばすことが重要なのよ!
 
 
それ(意識を先に飛ばすこと)をせずして、ミスをした後に
「ああ、ミスしたわ、わたし、、、仕方ない、もう一回、、、」
という練習は、時間と体力の無駄なのでやめたほうがよい。
 
丁寧な口調で始めたはずなのに、なんか書いてるうちにだんだん白熱してしまったぞ。
おかしいな、、、。
 
明日から3日間、釜山に行ってきますので、続きは帰国後です。
さばら!
 
(つづく)
 
 

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“練習のポイント(その1)” への2件のフィードバック

  1. 敷島光夫 より:

    ソルのエチュードが大好きですが、難しくてボチボチ楽しんでいる老人です。
    部分練習の反復が大事で、その目的は、「弾けてる感」をカラダに染み込ませること、そのコツは、言語化したキーワードを自分の体に飛ばすことが重要であるとの卓越したご指導、ご指摘に感服しました。
    わかり易くて、納得できる見事な表現です。
    これからは、このポイントを座右の銘にして頑張りたいと思います。
    有難うございました。

    • 松下隆二 より:

      敷島 光夫さま
       
      この度コメント頂戴し ありがとうございます
      以前書いた記事 お読みくださったのですね
       
      ソルのエチュードは 
      初期のもの(Op.6など)は 弾きにくく
      後期にいくにしたがい
      弾きやすくなっていますね
       
      ソル本人の個人的技術として
      右手はほとんど3本指(pim)で
      弾いていたと思われます
       
      「4本だと弾きにくいものが
       3本だと弾きやすくなる、、、」
      そんなこともあるのが面白く感じます
       
      これからもどうぞ”ボチボチ”楽しまれてください

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