唐人町ギター教室では、楽譜が読めない初心者の方からプロを目指している上級者まで、現役プロミュージシャンが丁寧に指導致します

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ここ最近の出来事(その1)

ここ数日のあいだの三つの出来事についてレポートしたい。
三ついっぺんだとかなり長くなりそうなので、三回シリーズに分けて、立て続けにアップして
ゆくつもりである。
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去る2017年9月30日(土)の夕方、私は地元の福岡市から高速バスで約1時間移動した
ところにある北九州市小倉の街中を歩いていた。歩いている道沿いに流れる紫川、そして川を
渡る橋の向こうには小倉城の天守閣がチラチラ見える、、、。
なぜチラチラかというと、お城のすぐ横に14年まえにオープンした大型複合商業施設”リバー
ウォーク”が本来ならこの角度でバッチリ見えるはずの天守閣をほぼ隠してしまったからで
ある。全く商業の世界というのは、、、とブツブツつぶやきながらもその日用事があるのは、
じつはその商業施設なのであった(苦笑)。
 
 
しまった、左折する道が一本早すぎたようだ。まあ、今日はゆっくり食事をするつもりで早めに
北九州に着いたし、急ぐことはない。もう一本向こうの道路に行ってから左折し紫川を渡ろう、
と信号待ちしていたところ突然「マツシタさん!」と声がかかった。
振り向くとそこには九州交響楽団ヴァイオリン奏者の荒田和豊さんがいつもと変わらぬ笑顔で
立っていらっしゃるではないか。
「あれえ~?こんなところで~!どないしはったんですか~?」
に始まりお話をよくよく伺ってみると、むかしキャバレーでダンサーをやっていた義理の叔母
に当たる方が、すぐそこにあるギャラリーで当時の衣装や写真をディスプレイした”回顧展”を
開催しているそうだ。
「よかったらちょっとのぞいていきません?ご紹介しますから。」
その一言に甘えて結局ご一緒させて頂いたのだが、すごかった、、、。
the impulse
 
かつて石炭の積出港として賑わった北九州若松。そこで昭和30~40年代に全盛を誇った
”キャバレーべラミ”
荒田氏の義理叔母さんとその旦那さんは”ザ・インパルス”というユニットを組み、「べラミ」を
拠点のひとつとしながら、ゴージャスな衣装と華麗な演出で一世を風靡したそうだ。
the impulse (2)
 
わたしは昭和46年の生まれなのでキャバレーに足を運ぶ年齢になる前に既にそういったものは
世の中から姿を消していたのであるが、子供のころの記憶としてキャバレーの看板などを見ては
”子供が見てはいけない大人な世界”=”怖い場所”
と勝手にイメージしていた。
 
ところがこの年齢になってみると、なんとまあ楽しい世界であろう!
文字通り”きらびやかな”ダンサーたち、お色気ネタのお笑いコント芸人、ミュージシャンらが
次から次に現れる、まるでおもちゃ箱をひっくり返したような世界である。
そこに”昭和の日本”独特のアングラ感も加わり、なんと刺激的!後世の私の眼から見れば、
まさに寺山修司のような世界、、、。
 
荒田氏のご紹介で”ザ・インパルス”のおふたりにもご挨拶出来、至福のひと時であった。
おふたりの気品に満ち溢れた表情が強く印象に残った。
the impulse (3)
 
その後、紫川沿いのホテルのレストランで荒田ご夫妻と楽しくお茶をご一緒し、その後本来の
目的地である”リバーウォーク”内の北九州芸術劇場《小劇場》へと再び足を向けた寄り道ギタリ
ストであった。
 
思えば私が初めて世に出した自主製作のソロCDはK.ワイル(1900~1950)のキャバレー
ソング
”I’m a stranger here myself”
をタイトルにしたものだったなあ、などと考えながら、、、。
 
(つづく)
 

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