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「橋渡し」なワタシ

 
いつぞやのブログで中学生の頃“カンフー映画”にハマッていたことを書いた。
 
ジャッキー・チェン、ブルース・リー、サモ・ハンキンポー、ユン・ピョウ、リー・リンチェイ
(最近はジェット・リーと言うそうな、、、)
それ以外にも本当に数多くのスターがいた。今振り返ると、あの当時はテレビでやたらと香港
映画を放映していたもんだった。深夜に放送する事も多かったから、ベータのビデオテープに
せっせと録画したもんだった。ブルース・リーのヌンチャク・シーンをテープが伸びるまで繰り
返し再生して練習したもんだった(自分の振り回すヌンチャクにやられて、全身アザだらけに
なったもんだった、、、)。
 
 
カンフー映画ではなかったが、当時人気だった香港映画にホイ三兄弟主演の
“Mr.Boo!シリーズ”
というのがあった。
これは「ミスター・ブー!」第一作目を皮切りに「Mr.Boo!インベーダー作戦」「Mr.Boo!
ギャンブル大将」「新Mr.Boo!アヒルの警備保障」など数々のヒットを飛ばしたコメディー・
シリーズで、むちゃくちゃ面白かった。
 
 
ところが二、三年前レンタルビデオ屋さんで大好きだった「インベーダー作戦」を見つけ、
よろこび勇んで借りたところが、なんと全然笑えないのである!
あんなに面白かったのに何故?何故?
当時純粋無垢だった私が「擦れた大人」になってしまったからなのか、、、。
 
 
私は途方に暮れ、原因を探った。
そしてしばらくして気付いた。
昔テレビで観た時は、字幕ではなく日本語の吹き替えだった、、、。
その吹き替えのセンスが(日本語のダジャレ満載で)最高に良かったのである。
つまりオリジナル(字幕)を凌ぐ“吹き替えのセンス”だったのだ。
 
 
 
作品とお客さん(視聴者)のあいだに入る“フィルター”によって作品の価値が倍増する事が
ある。逆に価値が激減することもある(こっちのほうが世の中多いかもしれない)。
“フィルター”は別な言い方をするなら、「経典(聖書)」を「一般大衆」に解りやすく伝える
「お坊さん(牧師)」のような役割であろう。いわゆる“橋渡し”である。
経典をそのまま伝えても理解出来ない人が多いから、それを噛み砕き、リアリティをもって
伝える役割の人間が必要になる。
 
 
音楽作品のもつ素晴らしさを、ヒトに伝えるという“役割の大きさ”と“責任”の問題を久々に私に
突きつけた「Mr.Boo!」であった、、、。
 
以上。
 
2014.3.29.
 

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