フォルクローレの集いが無事終了し、その後ブログがしばらくご無沙汰になってしまった。
みなさん元気かな~?
私はと言えば、月末の田口師匠のイベント『福岡ジャズギターサミットvol.1』出演に向けて、
現在ジャズを猛特訓中!ここ10日ほど”ジャズまみれ”な毎日を過ごしている。
ジャズギタリスト田口悌治さんの”元弟子選抜8名”に(光栄なことに)私も入れていただいた
まではいいが、出演される皆さん、福岡のジャズシーン第一線で活躍中の猛者ばかり。
ひきかえこっちは”万年ジャズ初心者”からなかなか這い上がれないひよっこギタリスト。
練習すれどもすれどもなかなか成果のあがらないこの状況、、、当日(28日)が迫ってくるに
つれ、チラシの”青く染まった師匠の写真”が次第に『地獄の使者』のように見えてきた。
いかん、疲れてるのか、、、俺、、、。
しかしこのままでは終わらんぞ、、、うお~っ!
と、とりあえず意味のない雄叫びを挙げてみたところで、今日のお話、いってみよー。
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ジャズギターの世界には、クラシックギターと比べものにならないほどの”ハウツー本”が
出回っている。
【アドリブに関するもの】だけに焦点を当てても、「ツー・ファイヴにおけるアドリブ」
「ジャズ・ブルースにおけるアドリブ」「コード進行別によるアドリブ」「トライアドを応用
したアドリブ」「無窮動トレーニングによるアドリブ」「ペンタトニックによるアドリブ」
「マイナー・コンバージョンによるアドリブ」など、”アドリブ”というものについて様々な
切り口、語り口による本が出版され、且つ論じてある。
それらの本の多くで言及してあることのひとつに『ジャズ特有のリズムのハネ方』の問題が
ある。
「ジャズ初心者はアドリブソロをとるとき、リズムがハネすぎる傾向があるので注意しよう」
というのが、よく見られる注意書きである。
「ハネる」「ハネない」ということについて、、、。
みなさんはギターソロの譜面の冒頭に、以下のような表記があるのを見たことがないだろうか?
これは何を意味するのか?
そう、楽譜上では”均等な八分音符”で書いてある二個の音だが、それらを実際演奏する時には
”不均等にハネてください”という意味である。
つまるところ楽譜上「タカ」と書いてあるものを、実際弾くときには「タッカ」または
「ターカ」と弾いてね、、、ということ。
以上の長~い前置きを踏まえて、今回は二回シリーズでクラシックギター史に残るナゾの一曲、
リンゼイの『雨だれ』にスポットを当ててみたい。
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《このたびの暴論的持論》
~G.C.リンゼイ作曲『雨だれ』の楽譜は、冒頭の
表記が抜けている。~
「えっ?そんなの当たり前じゃん、、、私ちゃんとハネて弾いてるよ、、、。」
と、心の中で(あるいは実際声に出して)つぶやいた方も多いと思う。
そう、この曲の前半部分に関しては「教室で先生にそう教えられたので」「発表会で他の生徒
さんがそう弾いていたので」「指の都合上、ハネる方が自然だし弾きやすいので」等の理由から
多くの方がすでにそのように弾かれてるはずだ。
とりあえず譜面にしてみたけどこんな感じかしら、、、。
だが中盤 Piu mosso に入った瞬間に、それまでのことがウソであるかのように皆イーブン
(均等)で演奏を始める。これは何故だろう?
理由は簡単、、、 Piu mosso 以降の方が前半よりもハネの意識が明確に要求されるからだ。
要は後半の方が勇気をもってハネる必要があるのだが、譜面の冒頭に”ハネろ”の指示が無い為、
そこに至って皆一旦躊躇するのだ。さらにはプロが指導のタテマエ上躊躇するから、なおさら
生徒さんは”ハネる事が出来ない”のだ。どうだ!違うか?(暴論と銘打つからにはこのぐらい
攻撃的でどうだろう、、、笑)
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《八分音符はいったんぜ~んぶハネてみよう!》
たぶん多くのギター愛好家の方が、Piu mosso に入ったあたりから「あれ?なんか座りの悪い
ヘンなリズムだな。でも楽譜にはこう書いてあるし、、、。」と思いながら弾いているのでは
なかろうか?
そこで取り敢えず”イーブン(譜面通りの均等リズム)による演奏”で生じてしまう
【Piu mosso 場面の違和感】を取り除くことが先決だ。
以下の譜例の感じでどうだろう。
(小節が伸びてしまった、、、ゴメン)
(つづく)
ハネるか、ハネざるか、、、(あるいはどっちでもいいか)~その1
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