唐人町ギター教室では、楽譜が読めない初心者の方からプロを目指している上級者まで、現役プロミュージシャンが丁寧に指導致します

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WHAT'S GENRE?

 
“ジャンル”という言葉がある。
 
密林の話がしたい訳ではない。
 
この言葉がフランス語であることを実は今日始めて知った。これでよく一年もの間フランスで
やっていけたもんだ(若いって素晴らしい!)。
 
世の中のいろいろなものが「ジャンル分け」されている。
たとえば料理の世界だったら和食、中華、フレンチ、イタリアンとか、、、。
スポーツの世界だったら陸上、水泳、球技とか、、、。
勉強の世界だったら国語、理科、数学とか、、、。
 
そしてそれら一つ一つがさらに細かいジャンルに枝分かれしている。
中華料理の世界だったら北京、四川、広東とか、、、。
球技の世界だったら野球、バスケ、ラグビーとか、、、。
国語の世界だったら古文、漢文、現代文とか、、、。
 
 
音楽の世界にももちろんある。
ジャズ、フォルクローレ、クラシック、演歌、ロックなど、、、。
そしてやはりそれら一つ一つもさらに細かく枝分かれしている。
 
 
音楽の世界に居ると「ジャンルなんて関係ない」「ジャンルの垣根を取り払いたい」などという
言葉がミュージシャンサイドから発せられるのを時折耳にする。
言わんとすることや、その言葉に込められた気持ちは分からないではないが、私はそうは思わ
ない。
 
 
“ナショナリズム”という言葉は危険性と共に語られる事が多いが、その言葉自体には実際何の
問題もない。ただ自分のナショナルやオリジンを愛するあまり、他のナショナルを否定したり
攻撃し始めたりするから問題が起こるのである。自分のナショナルを大切にしながらも他の
ナショナルに対し違いを認め、敬意と愛情をもつことが真の“インターナショナル”(ナショナル
を越えること)であると思う。ナショナリズムなくしてインターナショナルは存在し得ないので
ある。
 
 
話を元に戻そう。
“ジャンル”や“国境”といった垣根を取っ払う必要はない(無いと困ることのほうが多い)。
ただそれを乗り越え、自由に行き来できる「しなやかさ」「他者に対する愛情と敬意」を持ち
たい、そういう人間でありたい、と私はいつも願っている。
私が尊敬し、共に活動させて頂いているミュージシャンもみなさんそういった方々である。
 
 
 
私事だが三日後の三月七日(金)大阪の守口市でコンサートをさせて頂く。
キューバ、メキシコ、ヴェネズエラ、パラグアイ、など中米から南米北部の国々の音楽を
中心に演奏する予定である。
私のソロ演奏もあるが、楽しみにしているのは毎年ご一緒していただけるギタリスト岩崎
慎一さんとの共演。持ち前のダンディーさとしなやかさで軽々と垣根を越えてしまう、素敵な
先輩である。(四月十二日北九州市小倉にて岩崎さんと池田慎司さんのギターデュオ・コ
ンサートが予定されており、これも楽しみである。詳しくはこのページとリンクさせて頂いて
いる池田慎司さんのホームページご参照のほど、、、)
 
そして今回特別ゲストとして、大阪在住のブラジリアン七弦ギタリスト山田やーそ裕さんを
お迎えする。
彼のギターのルーツは岩崎さんや私と違う。今回三人でジャンルの垣根を大きく越え、音楽に
身を浸したい。ルーツは違えど、お互いが尊敬し合えてる三人だからこそ、それが可能だと
思えるし、今からとても楽しみなのである。
 

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