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「たばこ」の思い出(その1)

 
たばこもずいぶんと値が上がったものだ、、、。
 
 
二十歳から三十四歳までの十四年間、たばこを吸っていた。
やめてからもうすぐ十年経とうとしている。
もう大丈夫だろう、、、。
だがやめてから五~六年のあいだは夢に出てきた。
決まって禁煙に挫折する夢で、火をつけて一服し「ああ、吸っちゃったよオレ」というところで
目が覚めるのである。
いまではどれだけ値上がりしようと、ジブリ映画がきっかけで論争になろうと、わたしにとって
「たばこ」そのものが遠い遠い存在に感じる。
ただ、やめた今でもわたしの中ではっきりと確信をもって言える事がある。
嵐のような非難を覚悟して言おう。
 
~たばこっていいもんだよ~
 
 
 
吸い始めたきっかけは二十歳の頃やっていたバンドだった。
当時のわたしは、子供の頃からやっていたクラシック・ギターを続けはしていたものの、別に
クラシック・ギタリストになりたいとは考えていなかった。
十八歳のある日、楽器店の掲示板に貼ってあった「メンバー(ギタリスト)募集」のチラシを
見て加入したバンドの活動が面白く、大学を中退したわたしはバンドに専念すべく実家を出、
一人暮らしを始めた。
昼はメンバーと一緒に倉庫内作業、夜は週三回スタジオ練習というバンドマン生活である。
 
 
メンバーは音楽に対し真剣な人たちだった。
夜のスタジオ練習は21:00頃から0:00頃まで行なわれ、そのあとスナック菓子、ジュース
等を買い込んでメンバーの誰かの部屋に集まり、その日の練習音源を聴きながらミーティングを
する。終わるのは2:00過ぎ、、、翌日は朝から倉庫のバイトである。
わたしはミーティング中、音源を聴きながら、しばしば寝てしまう事があり、その件について
ある日リーダーから咎められ、恥ずかしい思いをした。
 
 
音楽に対する熱意は変わらんのに、、、何故わたしだけ眠いんだ?
ちょっとだけ考えて、わたしはすぐあることに気がついた。
 
“ミーティング中、わたしを除く全員がたばこを吸っている、、、”
 
 
それがきっかけだった。
確かにたばこを吸うと夜更かしが利くのである。
そのときから以後十四年間に渡るたばことの付き合いが始まってしまった。
 
(つづく)
 
 

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