去る11月9日(金)福岡市中央区のみらいホールにてオカリナ、ケーナ奏者である和田名保子
さんのコンサートがあり、ゲストを含む7人編成メンバーのひとりとして出演させて頂いた。
これだけ規模の大きな編成は、ギタリストの私としては久しぶりである。
出演ミュージシャンによるリハーサルが二日間設定され、当日と併せて三日間、久しぶりに
音楽漬けとなって過ごした。
曲によっては小編成もあったが、プログラムの大半は全員演奏で、ギター用の音符はアレンジ上
ほとんど無い。つまりコード進行や他のパートを参考に自分で作らねばならない。
しかしオカリナ、ピアノ、チェロ、コントラバス、パーカッション、キーボードによる音の壁の
隙間をぬってギターになにが出来るのか?あるいはなにが求められてるのか?
ここ数日、それを求めてさまようことに終始した。
全体にとって邪魔になる余計な音だけは弾きたくない、、、。
「ギタリストとピアニストは、とかく音を弾き過ぎる」というマイルス・デイヴィスの言葉が
アレンジ中、幾度も頭をよぎる。
そうだなー、、、今回は活躍できる素晴らしいメンバーがこれだけいる訳だし、、、、
よし、今回のギターの立ち位置は”いかに活躍し過ぎず、周りを引き立てるか”
うん、かっこいいな、、、これでいこう!
自分なりに方向性が定まると、落ち着いてアレンジ作業に取り組めた。
結果いつもより白いパート譜が出来た。あとは実際にリハーサルで音を出し、どうするか
決めればいい。そして本番二日前の全員リハに臨んだのだが、、、。
「ここはギターで欲しいんだよね」「ここ、パワーコードでストローク出来ます?」「ここは
全員で16小節ずつアドリブタイムにしましょう」
今回は活躍することなく、みんなの後ろで大人のほほえみを浮かべつつ佇んでいようという
当初のもくろみはことごとく砕かれ、私のパート譜はみるみる黒く染まっていった。
ああ、そうなのね、、、やっぱり「落ち着いたおとな」よりも「やんちゃでわんぱくな飛び
道具」的要素を、ギターにもとめているのね、、、。
しょうがないなあ、、、と思いつつ向かえた本番。誰よりもステージ上で”やんちゃ”で
”わんぱく”を楽しんでいる自分がそこに居た。
そう、じつは前から、うすうす気付いてはいたのである。こんな自分に、、、。
2018.11.11.