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好き、嫌い、そして、、、

 

ものごとや行動について 判断あるいは決断する時

極力 他人のではなく自分の”好み”に従いたいと思っている

もちろん「その瞬間に判断しないで」流れに身を任せる方法も

有力な選択肢として自分の中に存在している上での話だ

判断ということに どこか”思い上がり”が含まれていることを

頭の片隅に常に置きながら

 

”好み”というものについては

あてにならないものとして 軽んじる向きもあるが

谷川俊太郎氏が かつて言及していた

「好みというものはとても本質的なものであって、一番その人の奥から湧いてくるもの」

という言葉に 今のところ共感している

 

ちなみに私の場合 ”好み”(すなわち「好き」「嫌い」)を発動するとき

「なぞ」という要素が けっこう重要な位置を占めていたりする

この”なぞ”については どう説明したらいいだろう

例えば ピカソの作品と対峙する時

専門的なことがわからない私には 判断など出来るはずもなく

まさになぞだらけであるが

たとえ現時点ではわからなくとも

この作品に深く共感できる自分に辿り着いた時には

人間として今よりも成長できているのではないか? というような予感

自分にとって そういった要素を含んでいると感じるものを ”なぞ”と呼び

私が好きなものには この”なぞ”が 大なり小なり含まれている

 

「なぜこのようなものができるに至ったのか?」という問い

戦略的にうまれたものではなく

人間本来の感覚と より強く結びついているもの

テレマン(上質の職人として尊敬はしている)に感じることなく バッハに感じるもの

『リベルタンゴ』には感じないが「ピアソラという存在」には感じるもの

わたしにとっての”なぞ”は

好き嫌いという基準を超えたところで

自分の伸びしろに気づかせてくれるもので あり続けている

 

2022.06.05.

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