唐人町ギター教室では、楽譜が読めない初心者の方からプロを目指している上級者まで、現役プロミュージシャンが丁寧に指導致します

Dystonia

ジストニアとの対話~セクション10

 

《2021.06.01.》

今日は月アタマの記録動画を撮影(これらは経過が見えるように 最終的に並べた形でまとめてアップする予定) やはり動画で撮ってみないと 日頃のリハビリでは気付かない巻き込みがある

【先月と比べてよくなった点】

巻き込まないよう意識をしたところは i 指がちゃんと伸びていること

意識が抜けた個所は結構巻いてしまい そのせいで空振りが生じている

今月は速い動きを一週間ほど封印して 基本のうごきをゆっくりとやってみようと思う

 

《2021.06.02.》

今日から一か月間のリハビリは コンセプトを少し変えてみようと思う

3~5月にかけておこなったリハビリで 心掛けてきたことは 弾き方のヴァリエーションなど様々な方法を探したり 試したりすること

(少なくとも)今月一か月は これまでの試行錯誤から重要だと思えることのみを実行する期間 

ここまで三か月の試行錯誤で重要だと感じたものを 以下自分の為にまとめると・・・

 

ゆっくり動いて、それに注意を払うように集中していれば、その部位の神経回路は洗練されていきます。感覚の差の感受性が上がり、新しく動きを学習します。ごく小さな感覚の差を読み取れることで、動きのコントロールが可能になりますが、速い動きは学習を妨げます。急速な動きこそが脳の回路を融合させ、ジストニアへと見舞わせます。 ~進藤浩子

 

手のひらは常にひらき 自由に やわらかく p指の付け根に力を入れてしまうと そこは腕から肩にかけての筋肉につながっているため固まってしまう そこだけの筋肉を動かそうとすると 指の関節 手首 肘で筋肉のバリアができてしまい うまくその先につながってゆかない 弾くときは大げさに見えるかもしれないが 大きく やわらかく弾く 細かい所をはじめから考えるのではなく 大きな所 広いスペースを感じながらやる ~D.レイズナー

 

拍を守らない練習、例えば m をセットした時にi指が脱力しきるまで待つ、というような練習も必要かと思います。そして p 指の脱力はかなり意識した方が良いと思います。重力を意識し、重力をもって弾弦できることを目指します。また、弾弦前、弾弦後、ともにマックスまで脱力してみてください。私が思うに、ジストニアの治療に有効なのは、心と体の両方をリラックスさせることだと思います。 ~坂場圭介

 

とりあえず 超微速 反復を避け 毎回方法を変えながら 短いフィギュアを手に記憶させ 20分以上続けないで5分休憩 水を飲むのがだいじらしい できるだけ大きな筋肉をうごかすと 小さな力で済む 指や手ではなく 上腕から振り下ろす(swing at)  弦に当てた瞬間に脱力して 押さえつけないで 腕の重みだけで音を保つ ピアノの場合だと 音の終わりで鍵盤から指を上げないでよいわけですが ギターは弦から指が離れる程度に力を抜く必要があるでしょうが 上半身を肩や腰から脱力すれば 自然と指は上がるでしょう ~高橋悠治

 

他者の言葉の中からは とりあえず 以上のものを大切に

自分で気づいたものの中では

*まごタッチ、ポンセタッチ、福田タッチ、潜在まご、潜在ポンセ

気づいたその都度の 楽器と右腕の接点の脱力

*重音の時には 音量のバランスが大事になるので むしろ他の指に意識をもってゆき そちらにかるく重心を加える

*目を閉じての練習は 思考より感覚に向かいやすい

*デリケートなタッチを実現するためには“弾く瞬間の動作”の前後に おおもとの力を使った<しなやかな予備運動>がおこなわれ この段階を意識しながら ひとつひとつ発音してゆくことが大切

*単独動作するときの一つ一つの脱力状態を“初期化”とよんでみる ひとつの動作(発音)のあとには必ず初期化する 初期化が済んでいない状態で次の動作の準備に入らないこと

*海外のギタリストがよくやっている“回転”を 和音弾きの際に導入

m を弦にのせたとき i が前にいった(巻き込んでない)状態で脱力できているか

*m は“潜在的孫タッチ”位にとどめておき その際 i を前方に繰り出してのばすことを意識する

 

《2021.06.05.》

あえてメニューを定めず 大切にしたい言葉とだけ向き合いながら 再スタートした今月のリハビリ 地味にコツコツとすすんでいく 記録としては面白味のないものになるが 一か月後くらいにわずかでもいい 前進しているといいな だがこのやり方で 前進するかそのままか あるいは後退するか それを出すことが大切

 

《2021.06.06.》

演奏中 右腕と楽器の接点をふわふわ 山下和仁氏のように

 

《2021.06.11.》

今朝ひいていて持続のむずかしさというものにスポットが当たった 「禁じられたあそび」 わりと安定を感じたので 少しだけテンポアップしてみた時 Bまでは順調 ダカーポ後のAで不具合が散見された

A,Bを速め、最後のAを少しテンポダウンする練習から始めたい

 

《2021.06.12.》

「禁じられ」 p大振りがよいのか?

 

《2021.06.13.》

昨日の録画が効いている気がする 録画して自分の動きを客観的に観察することは大切だ 演奏中の観察目線とは全然べつもののような気がする

 

《2021.06.16.》

うまくいったリハビリのよく日は 概してうまくいかない そんな時はいつも基本にさっと立ち返り ゆっくりとしずかに弾くのがいい 要は神経回路に リラックスした動きを教え込むわけだから すべて意識的に動かし 無意識な動きは極力やめておく

 

《2021.06.20.》

20代の頃お世話になったクラシックギター好きのヘヴィメタル・ギタリスト ”O兄貴”(匿名希望)からメールにて以下のアドバイスをいただく

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お疲れ様 元気そうでなによりです たまたまブログみて驚きました… 二度ほど電話したけどレッスン中だったかな… ジストニアはまっちゃんも知ってる通り 俺自身 腱鞘炎との併発でもう30年以上になるかな… ジストニアなんて誰も知らない状況だったな 痛みがない腱鞘炎だと20年以上は思ってたよ(笑)

人それぞれ対策は違うと思うけど 俺の場合 右手がパーの状態から全く和音が弾けず 指も全て伸びきって アポヤンドのスケールだけなんとか… と言った状態でした 本当にぼちぼちだけど良かった例を参考になれば…

①ラッセルのような握り込むような親指の弾弦を試す p の音は爪や慣れの問題で酷いと思うが気にせず その時の i m a が調子良いかをみる

爪を可能な限り短くして アコギやエレキのアンプで音を大きく タッチを思い切り脱力 微音で弾く

サムピックを使ってみて その時の i m a の様子を見る

おそらく p の音がデカいので脱力しないと出音のバランスがとれないし p と i m a が独立してる感覚が得られる 薬指や人差し指が悪いと思ってても 実は p の力みや弾弦方向だったり逆も然り 音や爪を気にした指の振り抜き方になってるのに気づかず 長い間弾いてきてたり

まだ沢山ありますが、拙い文章力なのでいつか電話ください 日曜の寝起きにて乱文失礼 

追伸

サムピック使う時は 弦に並行に当てて 親指の付け根動かして弾いてね 生命線辺りがよく動いてるのが感じられるとベターやね 釈迦に説法だけど  i m a の本当の第一関節が意識できる i m a と p で生命線にシワをよせる感じ?を意識すると 少し楽になった気がするよ 

~O兄貴

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《2021.06.22.》

サムピックよろし

p を弾弦後、p の指先が i 側面(第二関節の辺り)に近づくほど上がっていることに気づく

この状態(pの使い方)が、i に悪影響を及ぼさないようである

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《2021.06.23.》

昨日の p の感じはいい

だがそれプラス「 i の接点を前方にとりに行く感じ」も やはり少しは無いと空振る

 

《2021.06.26.》

サムピックの動きをヒントに p を改善して以来 練習後の右手の甲や腕の(もわーんとした)痺れが無くなった

これまで “アルペジオにおける i 指の動き“ だけに スポットを当ててリハビリしてきたが そろそろ並行して 次のリハビリにも取り組もうと思う

前から薄々感じていた “ i m a 和音同時弾きのリハビリ” についてだ

弦のキャッチの折  i だけ とり損なうことがある

例えばこんなリハビリどうだろう

i m a を3本の弦にそれぞれのせたら、ひっかかる指(私の場合 i )の脱力をまず確認

弾いてすぐに のせ戻す(つまりスタッカート) これをゆっくり 間をとって繰り返す pをどこに位置させるかも いろいろと変えてみる

 

《2021.06.29.》

和音びきのリハビリとして「プレリュードNo.1(ヴィラロボス)」をやっている

三本指(ami)をくっつけて揃えることなく 少しゆるめてばらけさせたほうが リラックスして振れる

 

《2021.06.30.》

先日 6.27. 池田氏に「サムピックを使った折 p の指先が i の第二関節付近まで近づいてゆくことで ami が確実に動きやすくなることに気が付いた」と話したら「そういえば大介さんにそういう動きがありました」

一緒に you tube 動画を観てみると pを弾弦後 跳ね上げるような動きを時折見せている

しかしまあ他人の動きをよく観察しているもんだ

それでもって今朝 ソルの月光で“pの跳ね上げタッチ”をやってみたら かなりいい感じだ

 

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