唐人町ギター教室では、楽譜が読めない初心者の方からプロを目指している上級者まで、現役プロミュージシャンが丁寧に指導致します

Dystonia

ジストニアとの対話~セクション0,1

 

【セクション0】

 

これまで記録したものを 小分けにして公開してゆくその前に 

わたしが約10カ月に渡り 

毎朝40分 一体どのようなトレーニングをして

その結果フォーカル・ジストニアにじわじわと罹患していったのかを

ここで読者の皆様に説明する必要があると考えている

 

ところが不思議なことに 現在それらの記憶がおぼろげなのである(うそではない)

<忘れたい過去>としてフィルターがかかってしまっているのかもしれない

その10カ月の間で トレーニングを欠かしたのは二日間だけ

あとは本当に “一日の活動の始まり“ として 毎朝しっかりやり続けた

にもかかわらず である

 

仕方がないので せめて思い出す断片だけでもかき集めて

ここに掲示しておきたい

 

*アランブラの思い出(リピート全有り / ゆっくりのテンポ)

*大聖堂 第三楽章(ゆっくり目のテンポ)

*カルナバリートのアルペジオ・パターン(こんな感じの動きを三分半程度)

*フィゲタ練習(左手は4ポジションから9ポジションまで半音階的に移動し 4ポジションまで戻ってくる)

たぶんこんな感じのメニューを 脱力を心がけながら もうちょっといろいろやっていたはず、、、

 

【セクション1】

 

2020年正月から11月アタマにかけ 毎朝40分の基礎練習を重ねた結果

8月ごろからアルペジオにおける右手 i 指の空振りが目立ち始める

痛みは全くない

11月アタマ、北九州の池田氏のイヴェントで 東京のギタリスト尾野桂子さんと話をした折 

私が局部性ジストニアに罹患している可能性を示唆していただく

 

11月半ばから2021年1月11日までの期間 ジストニアに関する記事をネット上に

あげていた T 整骨院にて10回にわたる施術(気功を含む)を受けるも 

表面的効果は得られず 一回6,500円かかることもあり中断

だが並行して自宅で 自彊術を始めるきっかけになった

アポヤンドに関しては全く従来通りで問題がない

アルアイレのみ 

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2021.1.18.

ネット上で以下の記事を見つける

 

『動きを新しく作る』 ~ フィジカルセラピスト進藤浩子

(前略)

スポーツ選手が動き方を変えてイップスから抜け出したように、動き方を変えてジストニ
アを起こさなくなることができます。
ゆっくりと穏やかな動きをすることで、神経回路を新しく作っていきます。
感覚神経と運動神経は別々ですが、感覚によって運動を調整してコントロールします。
小さな刺激は感受性を劇的に向上させ、やがては体の動きの変化へと繋がります。
これは鉄の棒を持っているときには、ハエがそこにとまったのを感じることができません。
でも、持っているのが羽なら、それがわかります。
何の感覚においても、元の刺激が大きいと変化がわかりませんが、刺激がもともと小さいと
わずかな変化がわかります。
感覚とは、触覚だけでなく体性感覚(筋肉や関節の動き具合)、聴覚などすべての感覚です。
ゆっくり動いて、それに注意を払うように集中していれば、その部位の神経回路は洗練され
ていきます。
感覚の差の感受性が上がり、新しく動きを学習します。
ごく小さな感覚の差を読み取れることで、動きのコントロールが可能になりますが、速い動
きは学習を妨げます。
急速な動きこそが脳の回路を融合させ、ジストニアへと見舞わせます。
(後略)

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2021.2.24.

高橋悠治氏より メールにて以下のアドバイスを受ける

 

松下隆二さま

ジストニアはピアニストやギタリストが多くなるのはなぜでしょう 自分では練習もあまりしないのでなったことはありませんが 周りでそういう話は聞きました

レオン・フライシャーはボツリヌス菌療法で治ったはずが 完全ではなかったらしいし 他の療法も頼れるものはあまりないようです 専門医もいますが 結局自分で治すよりないでしょう 反復練習でコントロールできる速度を越えて手が暴走することがきっかけになるようです

とりあえず 超微速 反復を避け 毎回方法を変えながら 短いフィギュアを手に記憶させ 20分以上続けないで5分休憩 水を飲むのがだいじらしい

村治奏一さんの先生デヴィッド・レイスナーのジストニア克服記録が参考になるかもしれない

 

 

前腕の屈筋(手のひら側の)をつかうのは ピアノもおなじです

 

高橋悠治

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その後「楽器経験はないが英語がわかる」という方におおよそ訳して戴き それを私(松下)が勝手に微調整してみたのが以下のものである

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『デヴィッド・レイズナー氏 you tube 動画 日本語おおよそ訳』

 

腕と脇の下のくぼみから背中にかけて交差する筋肉は 

とてもゴチャゴチャしていて  正直よくわからない

なので自分の解決法は“最善策”というわけではなく 

単なる一つの解決法にすぎない

楽器を弾くひとは 肘から下の筋肉(マイナーな筋肉)に

注意と力を払いがちだが

じつはその部分も肘より上 

肩から背中にかけての筋肉(メジャーな筋肉)に繋がっている

例えば バットでボールを打つ時は 

バットの先だけに力が入っているのではなく

バット全体に力が入り 球を打っている

小さな動きのように見えるが 

実際 “力を入れる” “抜く” 時には 《大きな力》が加えられている

指先を動かすときに《腕の重さ》を感じることがたいせつ

《腕の重さ》つまり「骨の重さそのものでその筋肉を吊って」重さを感じ 

おおもとになる肩から背中の筋肉で 

手や指先を使うようなイメージ

そうすると ひじから下の筋肉もそれに従い 

それがスムーズな動きにつながる

ギターを弾くときに p指を自然な重力に逆らうことなく

「力を入れず ただ落とすだけ」という動作をしていくことで 

筋肉がフィットしてくる(マッチしてくる)感じ

なににも逆らわず

雨粒が落ちる(フォーリンダウンする)ように、、、

i 指も他の指も同じである

その感覚がわかるようになったら 

それを上下さかさに適用して i,m,a を使い

同じことをやる

上にあげるのも同じく自然に

上に 自然に フォーリンアップする感じ

そのことによりマイナーな筋肉だけでなく 

大きなところ(メジャーな筋肉)から動かせるようになる

手のひらは常にひらき 自由に やわらかく

p指の付け根に力を入れてしまうと 

そこは腕から肩にかけての

筋肉につながっているため固まってしまう

そこだけの筋肉を動かそうとすると 

指の関節 手首 肘で

筋肉のバリアができてしまい

うまくその先につながってゆかない

弾くときは大げさに見えるかもしれないが 

大きく やわらかく弾く

細かい所をはじめから考えるのではなく 

大きな所 広いスペースを感じながらやる

これはあくまで一つの方法であって みんなに合う訳ではないですよ

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