唐人町ギター教室では、楽譜が読めない初心者の方からプロを目指している上級者まで、現役プロミュージシャンが丁寧に指導致します

Dystonia

ジストニアとの対話~セクション13

 

《2021.09.01.》

今日は動画撮影の日 いつものメニューを録画してみた

「禁じられた遊び」「カルリのアルペジオ」のように楽になっている動作もあれば 「カルナバリート」のようにあまり変わってないものもある

がしゃがしゃなのも 取り繕うことなく あえて入れておく

 

《2021.09.03.》

今日気づいた大事なことを書いておく

mipの連続アルペジオにおいて《mを弦に載せたときの感触》が重要だ

mを軽く弦に載せ アクセントをつけず弱音で弾くと その間 i は巻かない

結局mで弦キャッチした時のリラックス度で i の巻きがかなり軽減するのだ

ピアニッシモ ノーアクセントな弾き方

 

《2021.09.05.》

これも以前から薄々感じていたこと

ジストニア状態にあるときは《連続運動できる量のキャパ》があるような気がする

運動量のキャパを超えると 指が急速に重たく感じたり 空振りが頻発し始める

このキャパはリハビリによって増えてゆくものなのか 脱力した別な奏法によって 新たに獲得してゆくものなのか、、、???

 

mを弦に載せた時 ふっと脱力して i が弦より前にいることを確認する

それから一息に軽くmip をふる

この動きを指におぼえさせる

あとついでにこれもしばらく試してみたい

「指をふる」ではなく 「指先で弦を啄ばむ」弾き方

“振って戻して、、、”みたいな 自転車こぐような動きを ジストニア指にはさせないほうが良いようなそんな気がするのだ

 

《2021.09.13.》

たとえば「禁じられた遊び」の話

高音弦でamiami~と連動する時 始めはリラックスしていても やり続けるうち少しずつ指が重くなり 力が入りだし 指の戻しがしんどくなり そのうち空振りが出始める

この時 大切な“意識“は i を弾き終えたそのつど 掌の力を抜いてリセットする感覚

連動の持続という感覚を捨て 一拍一拍新たに弾く感覚 とでも言おうか

 

《2021.09.17.》

ジストニア症状は大雑把に言うと二つの側面を持っている

ひとつは坂場氏も言及していた心の在り方の問題 少し強烈な言い方に聞こえるかもしれないが“精神病的側面” これはおそらく心療内科の領域に属する

かつて私に施術してくださった先生のひとりは「“ジストニア“?そんなものは知らん」「西洋医学はすぐに病名を付けたがる」という考えだった

確かにそれは一理ある 一理あるがその先生は「ジストニアは脳神経回路の問題」という私の考えに一切耳を貸さず あくまで腱および筋肉の問題として施術とアドバイスを続けた

もちろん病院でキチンと診てもらい 医者から「あなたはジストニア」と宣告されたわけではないから 私はジストニアではない という可能性も勿論ゼロではない しかし世界中から発信されているジストニア症状と わたしの状態は ぴったりと当てはまるものが多く まず間違いなかろうとみている

専門医も認知度も少なく 医学的な治療法も現時点で確立されていないこの症状で 最も成果をあげているのは リハビリによる脳神経回路の再構築であるが ジストニアのもうひとつの側面すなわち“神経回路の麻痺“ これを改善するには 運動によるリハビリしか 現時点で道はない

これに関してはひとつ後悔がある

32歳の時 聴神経腫瘍を患い 左の聴覚を失ったのであるが 手術の際 聴神経そばを通る顔面神経も削らねばならなかった為 手術直後 私の左顔面は麻痺していた 退院する際 執刀医の先生から くれぐれも鏡を見ながら顔面神経の自主的リハビリを行うよう言われていたが怠った その結果 現在もわたしの顔左半分は 麻痺したままである

麻痺は放っておくと固まり始める

焦る必要はないが 麻痺という症状には リハビリという運動が不可避なのである

なにが言いたいかというと 

向き合い方には<強く向き合う><軽く向き合う>など いろいろあっていい

だが向き合わないことには改善しない

まだまだ出来ない動きは多いが 来月コンサートをするところまで改善した

 

《2021.09.22.》

右手をガン見しない練習

目を閉じて あるいは宙を見て 頭の中で 今動いている指の動作を視覚化する

ガン見している時よりも 力が抜けている 

 

《2021.09.23.》

i 指 かるく 弦をゆったりと なでるようなイメージで

刷毛で弦をそっと塗るイメージで(刷毛塗り奏法)

 

《2021.09.24.》

「禁じられた遊び」

mを“普通弾き“すると 瞬間 i が巻く

やはりmは“孫タッチ” しかも潜在まごだと i に影響が出ない

ここまでいろいろあったが 数か月いろいろやったから分かった

mと i の関係は しばらくこれでいこうと思う

mにかかる瞬発的な力が i の巻きを誘発しているのがよくわかる

 

《2021.09.25.》

i を超弱音で弾く練習

pipipipi~(pmと感触の比較)

mimimimi~

i が強くなってしまうときは

*準備にゆっくり間をとる

*潜在まごを使う

*末端逆折れ奏法を意識

 

《2021.09.26.》

ここ数か月のリハビリの意識傾向として テンポアップすることが 心のどこかにあった気がする

確実に良くなってきてはいるものの どうしても超えられない壁を感じ ここのところ停滞していたが リハビリ取り組みの傾向を またここにきて少し変えたい

私の症状は i 指であるが 「 i 指で如何に弱音を出すか」 そして 「そのための準備の時間を無限大にとってよい」 とする

この考え方で今朝やってみると テンポはこれまでよりずっと遅くなったが 空振りや暴発は全く無くなった

テンポアップを前提としたリハビリは しばらく捨てる

弱音 微音を出す感触は?

m a に聞けばよい

 

《2021.09.30.》

現在のわたしにとって i 指の理想の動かし方とは 右手各指が一本一本独立して車輪のようにチェーンリアクトしていくよりは たとえば「禁じられ~」の場合 a指セットの時に m指 i 指が 弦の前方に出ていることが よりリラックスして やりやすい状態

 

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