プレリュード第一番【ヴィラ-ロボス】その1

 

みなさんこんにちは。

今日から失業ギタリストの松下隆二です。

福岡県の”休業要請”に伴い、しばし教室をおやすみすることにしました。

うちのような小さな教室はいまのところ要請対象外ではありますが、、、

とりあえず自主失業者です、はい。

そんな今、声を小にして私は言いたい。

”賃貸業者(具体的にはうちの大家さん)にも業務停止要請だしてくれんかナー(笑)”

 

 

そんなこんなで自宅でギターを弾いてこの春を過ごさざるを得ない全国の愛好家の皆様と、

なにか遊べないかナー、、、と考えた私。

とりあえず《長年のドロ沼からレパートリーを救い出し、身も心もリフレッシュするコーナー》

を今ここに立ち上げてみた。ちなみにまだこの曲に取り組んでないひとには、多少の害

(というか毒)を含んでいるので要注意!

つまり私個人の独断と偏見、そして本音に満ち満ちている、、、(がたがたがた)。

第一回目はギタリストの大定番曲「プレリュード第一番(H.ヴィラ-ロボス)」で

いってみよー!

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この曲に限らずH.ヴィラ-ロボスの曲を弾いていると「ギターってほんとにいいもんですね」と

思ってしまう。ヴィラ-ロボスが得意としていた楽器、チェロを模したかのような《低音域に

よるメロディー》、遊び心の感じられる《開放弦やハーモニクスの有効活用》などがあいまって

とにかくギターが”鳴る”のがこの曲最大の魅力。

 

 

だがそこに落とし穴がパックリと口を開いて待っている。

「いかに楽器を鳴らすか」という生理的快感(勿論それも大切な要素ではあるのだが)に

演奏エネルギーの大半をうばわれ、《可能性の選択肢》が気付かぬうちにどんどん狭まって

演奏がマンネリ化しやすい曲なのだ。それが何十年も続くと、この曲との関係はもはや昼ドラ

どろ沼状態、、、(観たこと無いで言ってるが)。

今回のコーナーに、あなたにとっての”目からウロコ”な話が、もしひとつでも転がっていたら

本望である。

ポイントをいくつかに絞るのがいいか、思いつくままに話を散りばめ興味にひっかかるもの

だけ読者に拾ってもらえばいいのか、、、一瞬迷ったが、前者でいく。

 

 

*【フレーズ感と緩急】

冒頭のポルタメント《シミ~》。

「ここがギター的快感の極致!」

であることは共感するのだが、そこで一区切りつけてないか、そこのあなた!

んで、開放弦伴奏を刻みながら、あらためて《ファソ~》などと仕切り直してないか、

そこのあなた!

このメロディー(フレーズ)はそんなに短いものではない。

 

 

一方で「ヴィラ-ロボスの音楽というのはもっとおおきいんや!」と言いながら、

《しみ~ふぁそ~らし~しれ~どし~》というふうに延々と繋げるひともいる。

スパゲッティ食べてたら実は長い一本の麺だった、、、みたいな。それもどうかと思うぜ。

せっかくヴィラさんが冒頭に《フレーズ線》書いてくれてんだから、まずはそれをひとつの

区切りとして認識してみたら?

つまり《シ|ミ~ファ|ソ~》でワンフレーズであり、エスプレッシーヴォなのでそこに

加速減速の緩急をつける。

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1小節一拍目のメロディー音ミ(5弦7フレット)は、そこで落ち着くのではなく、次の音ファに

つながるため前向きに動き出す。その”ミからファへのつながり”を補佐(代弁)するのが開放弦

和音《xの刻み》である。私はファをひくまでのxの刻みは若干加速させたほうがよいと思って

いる。フレーズ最後のメロディー音ソをひいた後、箱根駅伝でゴールのテープを切ったあとの

走りのように《y1の刻み》は若干減速する。

ただし私が最終的に演奏する際、「今日は4小節単位(つまりツー・フレーズでひと単位)で

感じたいなあ」という日もある。

そんな時は《y1の刻み》はフレーズの区切りを意識しつつも減速せず、さらに次につなげる。

つまり《y2の刻み》での rit. に”おおきな区切り感”をとっておくのである。

 

 

*【ピウ・モッソ】

シャープ4つのEメジャーに転調したピウ・モッソで、執拗に繰り返されることになるEメジャー

コードの16分アルペジオ。「ここの右手の技術が定まらない」「アルペジオがハシってしまう」

などと悩んでいるひとを多く見かけるが、その場合の原因はほとんど共通していて、アルペジオ

内部にある二拍目アタマのシ(二弦開放弦)のピントがぼやけているせいである。

ここでの私個人の右手運指を以下に示す。

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わりと多くの人が慣習から「低音弦3本はP」「1弦解放のミはa」で弾く。そうすると二拍目

アタマの2弦開放シをmで弾くことになり、つづくaに滑り込む形になりやすい。もちろん各指の

分離が優れているひとはそれできれいに弾けてるのだが、より簡単な技術で弾けるに越したこと

はない。この運指の技術ポイントとしては、アタマの6弦開放ミ(ちなみにこの音は始まりでは

なく、前の終わりと考えた方がうまくいく)を弾いた後、即座にpimaで5,4,3,2弦を一度に

セット(キャッチ)する。次に弾くpima が仮にだんごになったとしても、最後に弾く二拍目

アタマのシは非常にクッキリする為、拍子感を見失わない。

まずは線をひいて表している”文節”ごとに、やすみをこまめに入れながら練習すると効果的。

慣れてきたころに少しずつ間を詰めてみたらよい。

 

(つづく)

 

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