編曲のすゝめ(その2)

 

年も明け「編曲話」の続きであるが、その前に“当然の前提”として話しておかねばならないこと

がある。

プロを目指している、もしくはプロ活動を始めたばかりの若いギタリスト向けに書いている

このたびのテーマだが、果たしてキミたちは“ギターの為に作曲された以外の音楽”をどのくらい

聴いているだろうか?

 

 

世の中“楽器”の数も多ければ、“いろんな種類の音楽”も世界中いたるところに存在する。

クラシックでも室内楽やオーケストラ、声楽のための作品が各時代に存在する。ピアノ・ソロの

曲なんてヤマほどある。

ジャズやロック、民族音楽はどうだろう?それらはいまだ発展し続けている世界だ。

映像のための音楽やアバンギャルドな変態音楽にハマッたことがあるか?

とっても刺激的な世界だ、、、。

 

 

自分が身を置いている「世界の全体像」を大雑把でいいから把握しよう。自分を専門化するのは

それからでも全然遅くは無い。

「周りのヒトよりギターを上手になろう」なんて幻想にとらわれるな!

そんなギタリストなんて別に世の中からほとんど必要とされていないんだから、、、。

大切なのはヒトを押しのける為の個人技を磨くことではなく、周りの人間に対し協調したり、

刺激を与えたりすることなんだ。競争するのは“過去の自分”に対してだけでいい。そこからは

逃げてはいけない。

 

 

「基礎から積み上げる」というのも幻想だ。

自分の好きな所から始めたらいい。そして困難にぶち当たった時、自分に何が必要かを考えれば

それでいい。それでも別に遅くはないんだ。

ぼくが若い頃「すべての基礎はソル、ジュリアーニなどに代表される古典だ」と何度も聞かされ

続けた。だが古典のおもしろさ、すばらしさを確実に伝えてくれるギタリストには当時めぐり

あうことが出来なかった。はるか後年、ぼくにその魅力やギターでのアプローチの仕方を教えて

くれたのは二人のオーケストラ人だった。九州交響楽団ヴァイオリニスト荒田和豊氏と、読売

交響楽団で首席フルート奏者だった故齋藤賀雄先生、、、。

それでもぼくにとっては遅くはなかった。

自分が心から必要とした時、救いの神は“かなりの確率”で現れるもんだ。

 

 

なんでこんな話になったのか?

そうだ、ギター以外のいろんな音楽を聴かないと結局は「編曲ネタが無いよ」ということだ。

当然だろ?

たまに世のプロ・ギタリスト以上にいろんな音楽を愛聴されている生徒さんと音楽の話をしたり

すると、とうちゃん情けなくって涙がでてくらあ、、、(東野英心のつもり)。

 

 

ちなみにバロック時代には「編曲」は作曲と同じくらいクリエイティブな作業とみなされて

いたんだ。

それはともかく、みんなたくさんたくさん音楽聴いて自分が好きな音楽が一杯たまったら

それら「自分の趣味」をまるでオリジナル作品であるかのように“ギター語”に翻訳してみよう

じゃないか。

きっとギターを取り巻く世界も、周りの人も、そして自分自身もきっと豊かになるよ!

(と、穏健にまとめてみた、、、、、、おわり)

 

 

カテゴリー: エッセイ, 明日のギター演奏の為に   パーマリンク

編曲のすゝめ(その2) への6件のコメント

  1. 伊藤 久美 より:

    明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願い致します。
    大変、ご活躍なさってますね(^^)
    ブログ、見ていますよ~!(旦那もこそこそ見てるナァ。。。)
    「音楽は刺激を与えたりすること」。。。良い言葉!
    って言う事は、自分も常に刺激を受けなきゃいけないって事かな??
    そろそろ、リュウゾウ先生の生音が聞きたくなってきたぞっっ!  伊藤家嫁より。

    • ryuji より:

      明けましておめでとうございま~す!お久しぶりです。コメントありがとうございます。
      活動はしていますが、活躍はイマイチです(苦笑)。

      そうなんです。刺激が欲しいっ!!
      お宅の旦那、最近何聴いていますか?おしえて~!!!

  2. 河野 美香 より:

    明けましておめでとうございます。

    昨年度は、たいへんお世話になりました。
    年末の2日間は、素晴らしい演奏を聴くことができ、ギターに対する今後の励みになりました。
    本当にありがとうございました。

    昨日、本郷さんから発表会の写真データを頂きました。ありがとうございました。
    松下先生の細やかなお心遣い、演奏と共に私の目標にしたいと思います。

    引き続き、本年度もどうぞよろしくお願いいたします。

    • ryuji より:

      明けましておめでとうございます。
      年末はこちらこそ大変お世話になりました。
      池田先生と三人で食べた「道頓堀のお好み焼き」、まさかの「寺前さん」などいろいろと楽しい思い出満載でしたね。
      今年も生徒さんと共に楽しんでいける企画を、池田先生と模索していきます。
      どうぞよろしく~♪

  3. S.Hongou より:

    ギター語が、わかっていないことが、わかった今日この頃です。

    色々な曲を、ただなぞって弾いていただけを、痛感してます。

    • ryuji より:

      S.Hongouさま

      ”ギター語”
      ギターがギターらしくいきいきと輝き出すような、ギターによる語り口のことです。
      録音、録画によって現代でも名手のそれらに触れる事が出来ます。
      M.リョベート、A.セゴヴィア、A.バリオス、J.ブリーム、A.ユパンキ、P.デ・ルシア、R.ハベーロ、、、 

      はじめからそれらを知ってる人はいませんから別にいいのです。
      これからさらに楽しめますね。

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