今年の大阪二日間

 

去る1月27日(土)大阪は守口市にて大阪ギタースクール井谷正美先生のご尽力により

『松下隆二ギターコンサート~時代のはざまを漂う音楽~』を開催していただいた。

前半はソロ演奏、そして後半は大阪在住ギタリスト岩崎慎一氏のお力を得てのデュオ演奏を

お聞き頂いた。プログラムは以下の通り。

 

【第一部】セゴヴィア礼讃

 

《プロローグ》プレアンブロ(F.M.トローバ)

 

*ブルガレーサ(F.M.トローバ)

*バレット(M.M.ポンセ)

*セゴヴィア(A.タンスマン)

*ラファガ(J.トゥリーナ)

*ティエント(H.ハウク)

 

 

【第二部】岩崎慎一氏とともに

 

*ピカデリー(E.サティ/松下編)

*しばられた手の祈り(高橋悠治/松下編)

*4つのポンテイオ~No.1、37、33、39(M.C.グァルニエリ/松下編)

*ヒターノ(F.モンポウ/松下編)、歌と踊り第3番(F.モンポウ/岩崎慎一編)

 

《エピローグ》子守歌(E.トーレス)with 井谷正美、ノルテーニャ(J.G.クレスポ)

 

 

井谷先生、岩崎先生、百合江さん、お父さん、スタッフの皆様、ご来場くださった皆様、

後援ご協力いただいた猪居先生、和歌山の坂上さん、打ち上げまでお付き合いくださった

増井一友先生、北山直樹先生、本当に有難うございました!!

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翌28日(日)は岩崎慎一先生のご尽力で『松下隆二先生のレッスン会』を、松屋町

A spase にて主催していただいた。

受講生は今回5名様。おひとり50分ずつの公開レッスンだった。

受講生および受講曲目は以下の通り。

 

岡田順子/『風の間奏曲』よりシエスタ、風の間奏曲、家路(佐藤弘和)

松崎祐典/ヘンデルの主題による変奏曲(M.ジュリアーニ)

小判幸恵/オラシオン(A.バリオス)

横内愛/Op.35-17(F.ソル)エチュードNo.12(H.ヴィラ=ロボス)

麻尾佳史/アパラチアの夢(J.デュアート)

 

 

皆様非常にしっかりとした演奏をされ、楽しませていただいた。

レッスン会全体を通じ、こちらから投げかけたアドヴァイスの主なものとしては、、、、

 

*「フレーズが流れない」「演奏がブツ切りになってる」「演奏に表情がない」ように演奏者自身が感じる時は、まずそのフレーズの重心がかかるポイントをしっかり見極める、あるいは(仮でも良いので)決めること。4小節単位で見たときには、多くの場合、3小節目のアタマ(もしくは4小節目アタマの倚音)に踏み込むようになっているケースが多い。

~「風の間奏曲」「オラシオン」

 

 

*どう表現していいか分からない時は、ベースが教えてくれることが多い。4度進行なのか、順次進行あるいは半音進行?ペダル?拍オモテでの休符、、、。作曲家がそれを使った目的を理解して、その表現方法を実現すること。

~「シエスタ」「風の間奏曲」「Op.35-17」「オラシオン」「アパラチアの夢」

 

 

*取り組んでる曲そのものはもちろん大事だが、その曲の周辺にあるものを調べて、そこから演奏の栄養分を摂ることも大事である。

モシェレス?ビリンバウ?バンジョー?フィドル?歌詞?

~「ヘンデルの主題による変奏曲」「エチュードNo.12」「アパラチアの夢」

 

 

*その曲のテンポ設定の決定は、自分の中でなにがルーツになっているか、一度は見つめ直した方がよい。意外に慣習的理由だったりすることが多い。譜面とじかに対話し、自力でつかみ取ることが大切である。作曲者の自演音源は(一般演奏家以上に)テンポやニュアンスに関して、当然示唆が多く含まれる(もちろんそれが絶対的正義ではない)。

~「エチュードNo.12」「アパラチアの夢」「オラシオン」

 

 

*民族主義的作品を扱う時、自分のとりたい”立ち位置”を確認する。可能性はふたつある。即ちその曲を”クラシックギタリストとして”アプローチするのか?あるいはそれを捨てるのか?コンクールに臨む場合には前者の姿勢を保つ必要性が出てくる。

~「エチュードNo.12」「アパラチアの夢」

 

 

*(6/8 や 2/2 など)4分音符一拍でない拍子の時は、リズムに”縦運動”を入れない方がよい。

~「エチュードNo.12」「アパラチアの夢」

 

 

*バロック的多声部の作品を弾くときは、長い音符の持続に敬意をはらう。

~「ヘンデルの主題による変奏曲」「アパラチアの夢」

 

 

*ヘロッといい加減に発音する音も、音楽や演奏の要素として必要な成分である。すべての音をガッツリ弾き過ぎないこと。クラシック音楽にも「ノム音」「ゴースト・ノート」は存在する。

~「風の間奏曲」「オラシオン」「アパラチアの夢」

 

 

以上、地元のレッスンでは常に言っていることばかりであるが、これだけ曲のヴァリエーション

豊かな状況、約5時間というまとまった状況の中で(しかも上手い奏者たちによる演奏で)

イヴェントとして行われたことに、大いに意義があったと思うし、そういった機会をプロデュー

スしてくださった岩崎慎一氏に、心から感謝する次第である。

 

 

毎年のように感じることではあるが、今年も感じたのはやはり”大阪”という土地に根差した

ギター愛好家人口の多さと質の高さである。そして何より私の地元と差があるのが、若い人たち

のなんとエネルギッシュなこと!

 

この課題はまたも持ち越し、、、。

 

2018.1.29.

 

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今年の大阪二日間 への4件のコメント

  1. satie KOBAN より:

    2日間、素敵な週末をありがとうございました!
    あんなにも知らない曲オンパレードで、こんなにも心地よいコンサートは初めてだったかもわかりません。レッスンでは、松下先生のエキスを、自分にも、愛器・星野サンにも、たっぷり注入した(つもりです)ので、これから頑張れそうです。
    あたたかく、丁寧にご指導いただき、ありがとうございました。またいつか、演奏を聴いていただきたいです!

    • ryuji より:

      satie KOBANさま

      レッスン会では、すてきな楽器でステキな曲を素敵に演奏してくださって、本当に有難うございました。
      KOBANさんのエネルギーは周りのひとたちを明るくする大変貴重なものだとこのたび感じました。
      どうぞ引き続き、明るくギターを楽しまれますように。
      すばらしい師匠をお持ちなので絶対大丈夫です。
      また演奏をきかせていただけるのをとても楽しみにしております。
      二日間お世話になりました!

  2. Masamiより より:

    松下隆二先生、

    この度も素敵なコンサート
    とっても幸せな時間をありがとうございました。
    まだまだ知らないギターの曲、沢山あるのでしょうね。
    あの、トーレスの子守歌も素敵な曲です。
    いい曲を選曲して頂いた事、いい想い出になりました。

    又、来年楽しみにしています。

    • ryuji より:

      井谷正美先生

      今年も本当にお世話になりました。
      毎年守口のお教室の”すてきな人の和”にご一緒させていただき、心から感謝しています。
      数勘定が苦手な私ですが、お世話になり始めて今年で九年経つのですね。
      守口のみなさまの楽しみに対し、私が出来ることはなんだろう?
      来年に向けて探したいと思います。

      ありがとうございました。

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